「太る」ということを、東洋医学では単に「体脂肪が多い」とか「体重が多い」ことではなく”健康的でない状態“と考えています。健康のバランスが崩れて「太りやすい」体質になっていると判断するのです。
その原因のひとつが便秘。最近のある報告では、20代から40代の女性800人のうち、お通じが三日に一度という人が3割を占め、お肌の荒れだけでなく、全体的に太っていてお腹に張りがあり、体脂肪も高い状態の人が多かったようです。大腸に溜まった便は発酵し、毒素として肝臓に運ばれ解毒作用や体内の代謝が低くなり、脂肪が燃えにくい体になっていくのです。体内に不要なものを溜めない基本は、まず出すことなのです。
便秘の中で特に女性に多いのはストレスによる「けいれん性便秘」。腸の神経細胞は脳の細胞に近いため、ストレスを感じると腸のぜん動運動がうまくいかずコロコロの便しか出なくなります。また、ストレス解消のために食事の量が増えて、腸にはさらに老廃物が溜まっていき、体の中の代謝が悪くなり、痩せない体質を生むという悪循環を生み出します。その食生活が肉に偏っていれば、脂肪を摂る量は増えるのに、食物繊維は不足していますから当然のように便秘になりやすくなり、体脂肪はどんどん増えていくわけです。ふだんからできるだけストレスを解消できる環境をつくり、肉類の摂りすぎに注意して腸を元気にする素材や食物繊維のたっぷり入ったものを適量を守って食べることが大切。ふだんからリラックスできるストレッチや腸を活性化させる腹筋運動を行うのも効果的です。 |