(2007年10月26日)
飲みすぎると、必ずと言っていいほどなるのが「二日酔い」。
それに、歳をとるごとにお酒に弱くなって、二日酔いしやすくなるのはどういうわけ?
これは、肝臓と関係あることは皆さんご存知でしょうが、
お酒を飲んだときに、いったい何が肝臓で起こっているんでしょうか。

肝臓とは、臓器の中で最も大きく、非常に多くの機能を担っている臓器です。
・主に食べ物からの栄養素をエネルギーに代える(代謝)
・アルコールや薬を溶けやすいじょうたいにする(解毒)
・水分・ビタミンの配分・保持、不必要なものを排出(貯蔵機能)
・腸の消化吸収を助け、老廃物の排出(排泄機能)

このように沢山の役割を担っている肝臓は、365日休む間もなく働きづめです。
しかも非常にタフな臓器で、一部に損傷があっても自己再生能力が強く、損傷があっても症状として現れないことから「沈黙の臓器」とも呼ばれています。

そんなただでさえ多忙な肝臓に、飲酒時にアルコールの分解をお願いしてしまうわけですから
それはそれは肝臓の負担は大変なものとなります。
アルコールの分解に必死になりますが、そんなこともおかまいなしに飲まれてしまっては、分解しきれなくなって当然です。というわけで、アルコールが分解しきれずに残っている状態、これが「二日酔い」なんです。

 
 

加齢とともに代謝は落ちていきますから、お酒には弱くなっていきます。また、鍛えて強くなったという方は要注意です。これは、予備とされているMEOSという酵素を強引に使っているので、この状態を続けていると肝障害をおこしやすくなってしまいます。

解決策としては、肝臓の機能をアップさせることです。
例えば、シジミ、カキ、レバー、うなぎ、大豆、緑黄色野菜、いちご、さつまいも、かぼちゃなどを摂ること。要は必須アミノ酸を含んだ良質なたんぱく質を摂ることです。
また肝細胞の再生修復を促進し、肝機能を早く回復させるため、たんぱく質を十分摂ること。
ビタミン・ミネラルも十分に摂取する必要があります。
東洋医学では眼は水の集まる場所とされ、それは肝臓腎臓と関係があるとされていま
す。「目は肝臓の窓」と言われ、目にいい食べ物は、肝臓にもいい食べ物というそうです。

しかし、何よりも、休肝日をつくることです。飲みすぎにはくれぐれもご注意ください。
日本では、アルコール性肝障害は軽症も含めると人口の約2%強、300万人ほどいるといわれ、そのうち5万人ほどが肝硬変だと推定されています。健気に働く、もの言わぬ臓器なだけに、大事にいたわってあげたいものですね。

 

=ご存知ですか?=